Ultraconserced element

遺伝子やゲノム解析において、生物間で保存されているDNA配列は
重要な機能を担っていると一般に考えられる。しかし長い進化間で
DNA配列に変異(置換、欠失、挿入など)が起こり、完全に配列が
一致することは少ないと考えられる。
しかし2004年にGill Bejeranoらはヒトゲノム中にヒト・マウス・ラット間で
挿入・欠失なしで100%配列が一致する200bp以上の領域が、置換率から想定される数
よりも多く存在することを示し、「ultraconserved element」と名づけられた。
http://www.sciencemag.org/cgi/content/abstract/304/5675/1321
驚いた点として、そのelementの半分以上はイントロンや遺伝子間領域といった
タンパク質をコードしていない領域に多く存在すること。
Bejeranoらはこのelementをエキソン領域に含む遺伝子をType I、イントロンまたは
近隣に含む遺伝子をType IIにわけ、それぞれ遺伝子機能の特徴を調べたところ、
Type IはRNA processing、Type IIは遺伝子制御に主に関与する遺伝子だったそうだ。

まだまだ未知なる部分も多そうだけど、おもしろうそうな話題だ(^o^)v