はじめての八時間講習

これは5カ月ほど前の話。アメリカで自動車免許を
取得した時の話。アメリカにおける自動車の運転や
購入には国際免許で問題ないのですが、国際免許は
1年間のみ有効であるのと、アメリカに住んでいる場合、
自動車免許をとらなければならないのです(自動車を運転
している場合)。私の住むコネチカット州はカナダや他州の
免許を取得していれば書き替えのみで済むのですが、日本の
免許は書き替えはできないのです(どの国の免許が書き替え
できるかは州によって大きく違うみたいです)。また
コネチカット州の特徴として、試験を受ける前に自動車
学校にて8時間の講習を受けなければならないという
決まりがあります(もちろん有料)。だいたい100−125ドルで
それほど安くもないが、これを受けなければ免許が取れない
ので講習を受けに行きました。平日はラボにいるので土日に
空いている自動車学校を選びました。いざ教室に入ってみると、
生徒は私のほかに9人ほど。若い男性から中年女性までさまざま。
必要書類に記入し、席に着く。しばらくすると講義スタート。
講師から運転免許の申し込み用紙のサンプルを渡され、
「この用紙を見せるとよく質問を受ける項目があるんだが、
どれかわかるかい」っと。
申し込み用紙には名前や住所欄のほかに身長や目の色の項目が
あった。しかし講師が言っていた項目はこれらではなく、
「臓器提供の意思表示」
講師はDVDを取り出し、前方のスクリーンにとあるドキュメントを
映し出した。内容は、交通事故によってなくなった人から提供
された臓器によってたくさんの人たちが救われたというもの。
日本と比較して臓器移植の進んでいるアメリカ。DVDが終了後、
講師は「これをひとつの参考としてくれ」っと。。。
その後は、日本の自動車学校と同様の講義。道路のライン、信号、
サインの説明。ほとんど日本と変わらず、STOPやYIELDなどやや
英語表記があるくらいで特に問題なく理解できました。ただ
アメリカの特徴的なルールとして「スクールバス」と
「4way stop」の説明を受けました。「スクールバス」は
バスが赤いランプを点灯していると方向にかかわらずすべての車は
停車しなければならないというもの。ただ中央が植え込みなどで
わけられた「divided highway(高速道路ではない)」では停車の
必要はないというちょっとわかりにくもの(ちょっと住んでいると
わかってはきます)。土日しか運転をしない私はまだ一度もランプを
点灯しているスクールバスにあったことはありません。もうひとつの
「4-way stop」は止まれサインが全方向についている十字路のこと。
基本は先に十字路に侵入した車が優先。同時に侵入した場合は
向かって右側の車が優先。8時間講習は土曜日4時間、日曜日4時間の
講義で、講義の最後には日本の免許更新でもあるような交通事故が
生む悲劇の映像。この講義で流れていたのはイギリスのダイアナ妃の
交通事故に関する映像だった。なにはともあれ週末をかけての講習は
無事終わり、修了証明書をもらってこの日は帰宅しました。