はじめての9.11

さてまた渡米直後のお話です。
渡米して2週間ほどたったある日の日曜日。
私は街中をぶらぶらと散歩していました。

街の中心にある公園を訪れた時、なにやら数台のパトカーが
とまっており、そのそばに何人かの警官が立っていました。
そして次の瞬間、街中の教会のベルとパトカーのサイレンが響き始めた。
よく見るとパトカーの横に立っている警察官が全員敬礼をしていた。
気がつけばこの日は9月11日。そうあの「アメリ同時多発テロ」のあった
日だったのです。正直このベルやサイレンが9.11の事件に対してなのか
わからなかったが、やはりアメリカの方々にとって、この日は特別な日なので
あろうか。事件当時、私は浪人生であった。普段であれば受験勉強に
励んでいるはずであったが、この日だけはずっとテレビ中継をかぶりついて
見ていた。ニューヨークの高層ビルから上がる煙。そして崩れ落ちるビル。
あれからちょうど10年。あの頃、自分がその事件のあったアメリカで
暮らしているなんて、想像できたであろうか。その後の大学でネットニュース
等を見るとやはりこの事件のアメリカでの重さが伝わってくる気がした。